ちょっとこれから寝てはいけない運命にあります。カラフ(オペラ“トゥーランドット”の主役)に『誰も寝てはならぬ』を歌ってもらわねばなりません。
突然余談だけれど、『誰も寝てはならぬ』を「寝てはいけないぞって意味の歌詞を歌ってる」と思ってる奴は
全員前に出ろ。順番に目ェ潰してくぞコラ。
荒川静香がこの曲で演技した直後、どっかのラジオ番組のDJが「こんなデカい声で歌われたら、寝ちゃいけないって言われても寝ないだろwww」って笑ってたの聞いて以来、
オイラはずっとムカっ腹立ちっぱなしなんだ。あの時だけだぜ、番組に抗議の電話入れようとしたのは。
このオペラは、そもそも韃靼の王子であるカラフが、愛を知らぬ氷の女王であるトゥーランドット姫に一目惚れし、どうにか求婚すると言うお話。
んで姫はっつうとカラフがいなくとも元々モテるんだけれども、いっつも「三つの難題」を求婚者に出題して、解けなかったら首切り役人のプー・ティン・パオに殺させるもんだから、第1幕もペルシアの王子が斬首されるシーンが冒頭に用意されてるのね。
で、で、勿論と言うか何と言うか、カラフはその難題を解くわけ。
「毎夜生まれては、明け方に消えるものは?」
「それは希望!」
「赤く、炎の如く熱いが、火ではないものは?」
「それは血潮!」
「氷のように冷たいが、周囲を焼き焦がすものは?」
「それはあなただ! トゥーランドット!」
こうして無事難題を解いたカラフだけれど、トゥーランドット姫は納得しない。王様も姫を諭すが、カラフはと言うと、そんな彼女に取引を持ちかける。
「では私もひとつの謎をだそう。それは“私の名前”だ。それを解けば私は潔く死のう」
トゥーランドット姫はすぐさまおふれを出した。「あの男の名前を夜明けまでに調べろ、解き明かすことができなければ、住民は皆死刑だ。それまでは、
誰も寝てはならぬ!」
そして迎える第3幕。
カラフは人目から離れつつこう歌う。
「誰も寝てはならぬ、か……。姫よ、今頃は貴方も冷たい部屋で眠れぬ夜を過ごしているだろう。私は夜明けと共に貴方に名を告げ、口づけしよう。そして沈黙を終え、勝利しよう!」
……その、
高らかな愛と希望が、『誰も寝てはならぬ』のあの歌なのだ。
この後劇中では、カラフに付き添う召使リュー(最初から登場しており、密かにカラフのことが好き)が拷問の最中で自刃し、カラフは夜明けと同時にトゥーランドットに接吻する。
そして、リューの自らの命をも捧げる献身に心打たれたトゥーランドット姫は、こう宣言するのだ。
「王子の名が解りました。彼の名は――“愛”です」
群集はトゥーランドットとカラフを賛美し、幕が閉じる。
それが『誰も寝てはならぬ』の役割なんだよ!
知らねえクセに「寝てらんねえよwww」とか、
マジぶっ殺すぞグォラァァアアア!?そしてこの作品を見た多感なお年頃の女の子とかは「リューかわいそう、リューが一番純愛してたのに」とか思っちゃったりする。
それもたまらん!!!!!!-----------------------
あのさ、あのさ。
何の話したかったんだっけ。
いや、つまり、寝ちゃいけないんだけれど、そうだ。せっかくだから置き手紙に、「如何にSFCソフト“サンサーラ・ナーガ2”の重要人物であるアムリタが萌えキャラか」を語ろうとしてたんだ。
でも、もう、なんか、トゥーランドットでいっぱいいっぱいな記事になったので、また今度ね。
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