起床は11時頃だった。ぐねぐねとしながら準備をし、おっちょさんのホンダ・フィットで“郡来(くき)まつり”会場へと向かう。かつてニシン漁が行われていたこの辺りでは、産卵のために大量にニシンが来ることを群来と呼んだらしい。
屋台の数は10数軒程度だが、イベントの質が濃いせいか、来客は非常に多い。
まずは会場入口の似顔絵描き姉さんに絡む。
1枚100円。手際は良いが、正直、似てない。
大将も似顔絵を描いてもらっていたが、ガタイのいいと言う特徴だけを丸写ししたもので、パーツごとに比べると、どうも違うのである。坊主頭の巨漢と言うイメージが先行しがちだが、特徴はばちっとした目、シュッとした鼻である。もし読者に、大将の似顔絵を描く機会があればその辺りを注意していただきたい。いねえよ、滅多に。
一方、うに丼に食いつく関東人・おっちょさん。
すまし汁つきで一杯1000円。行列に並ぶ必要があり、また特にうにを「すげえレアな食材」と認識していない私と大将は敬遠、遠くから見守る。
余談だけれど、うにが好きなら奥尻島に旅行に行くといいです。
北海道南西の小さな島なのだが、あそこはうにが豊富、と言うかうにしか無い。マジにスナックのお通しでうにが出る。体験者によると2日程度の旅行でもう食べたくなくなるくらいらしいので、オススメ。
似顔絵、うに丼と来て次はカレイかなんか釣り。さすが漁業の街である。
同時に特設ステージでは『天装戦隊ゴセイジャー』のヒーローショーが催され、たぶん、盛り上がっていた。何でもいいけど、天装だったのね。音声で聞いただけだから、この記事を書くまでずっと転送かと思っていた。
(……暑いなあ)
「あ、お買い上げありがとうございました」
わいわい、きゃっきゃ。
(何で俺だけこっちなんだろう……)
子供たちがゴセイジャーとの思い出を作る傍ら、進行役のお姉さんを撮りまくるダメ大人。おっちょさんと「あの素朴な可愛さがたまらんよなあ」とときめきあう。
そんな我々を見かねてか、ステージ横から刺客が登場する。
法務省人権擁護局マスコット“あゆみちゃん”。横山ノックをパワーアップさせたみたいな前髪がチャームポイントだ。
あゆみちゃん、前がうまく見えないのか、カメラを構えようが指を差そうが、とにかく攻めの姿勢を見せてくる。
おっちょさん、背後を取られる。
ツ ギ ハ オ マ エ ダ
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