先日、友人・大将に自宅まで送り届けてもらった際に、とつぜん道端に「交通安全のたすきをかけたマネキン」が見えたものだから、心底びっくりしたことがあった。なにせああ言うものは、中途半端にリアルだからいやなのだ。その割には手の先などダランとしていて、気持ちの悪い思いをする。
で、先程、デジカメを持ち、改めてマネキンを見てきた――ら……
意外と、可愛らしいお顔にて。アングルを変えると、やや憂いのある表情にも見える。
なかなか絵心のある人が描いたのではないだろうか。太めの眉も、大きな鼻も、愛嬌があって付き合いやすそうだ。
ただ、やはり少し離れて見ると人型の割に無機質な感じが怖いものだ。夜の住宅街、ヘッドライトに照らされてこのマネキンの横顔が見えたなら――やっぱりドキッとしてしまう。
でも、近づいてごらんなさい。
意外と良い奴かもしれません。
PR