前の記事で描いた流行り神の推理BGM。
そう言えば以前「メイドイン俺」で作ったので、参考までに置くぜ。
『理』(WMA)こんな感じの曲に合わせて、不可思議な事件に対し「○○さんは既にこの世の人間ではないのかも知れない」だとか、「超常的な力などあるはずがない、このポルターガイストは科学的に説明できるはずだ」だとかを、ひとり頭を抱え込んで物語の軸を組み立てていくわけです。
ホントにね、流行り神シリーズ。地味だけどめっちゃくちゃオススメよ。
設定の上手いのが、一つの怪奇がオカルトでも科学でも説明がつくと言う事。でもオカルト方面から解決すると「現実的な証拠」の伏線が回収されないし、科学方面から解決すると「説明がつかない怪奇」がひとつふたつ残る。
つまり不思議な事も、科学的に処理できる事も共存した世界が舞台で、一度のプレイではその片面しか見られない。
だから、どうクリアしても突き放される。
「どれだけ頑張っても、わからない事はあるんですよ」と言う終わり方をする。
基本のコンセプトが都市伝説なので、そのあたりの「どうせ結末は手に届かないよ」と言う無責任さが、このシリーズの特徴。
難としては、キャラクター設定がベッタベタの王道過ぎる。
そのうえシリーズが進むに連れて、結構キャラが崩壊してくる。複数ライターが関わっていると言うのもあるけれど。酷い時は互いの呼び名(さん付けかとか)すら間違う。
ところで、一番最初の音楽の話。
最初っから、Gsus4にGMaj7がくっついたような変なコードをかましてくれる。
これ、コードにすると何だろう。GMaj7(11)か、Gsus4(-8)あたり。
前半はコレを繰り返すだけなので、結局ナニ調か判らないと言う事になる。
Gsus4は本来、Gと言うきれいなコードに行く為の、曲として落ち着くための下準備として使われるのが普通なのに、いつまで経ってもGには行かず、それどころかより中途半端な音を増強する。
後半になるといよいよ厄介で、Dsus4⇒Dと、今度は綺麗な進行を見せるが、すぐさまDmと言う暗いコードに移って、かと思えばやっぱりDと言う明るく落ち着いたコードに戻ってくる。
前半が「正体を見せない進行」ならば後半は「正体を見せたと思ったら覆す進行」になっており、結局煙に巻いたまま曲はループする。
コレは、ゲームのコンセプトとしても、やはり変えるべきじゃなかった!
前記事でご紹介したとおり、流行り神3で全BGMが変更されたのです。
曲自体がとっても悪ふざけに満ちている。
散々迷わせた挙句、じゃあナニ調だったんだろう? と考えるとそれはやはりト長調。とっても明るい曲、と言う名目になるのです。
ト長調の曲としてふさわしい進行は何一つしていないのに、明るいト長調ぶっている。
本当にね、都市伝説ゲームにふさわしい、オカシくて素敵な曲。
似ている曲としては、シルバー事件のオープニング。
コレの1:05から、スゴイ進行をします。
D♭add9onF
G♭6
DMaj7
E6
B♭sus47
BMaj7(-12)
B♭onC
勿論注目すべきは、フラット調がシャープ調へと立場を変えるDMaj7の瞬間!
PR