札幌市中央区はあまり好きではない場所で、特に大通公園より南はどうも不健康で居づらい。南2条は魚介を扱う「二条市場」が名物だが、海のものをわざわざ札幌に運んでくるので安くはなく、規制でもあるのか呼び込みに躍起でない。売り子の兄ちゃんおじさんおばさんが黙って視線を寄越してくるだけの通りなので、雰囲気は湿っぽく、観光客でもあまり好き好んで歩くべき場所ではない。
密集する電線や、創成川通りのベンチでただ何もせず佇む人々も、なんだか澱の溜まったようで嫌いである。
そんな中、ひときわくらくらさせるのが、上記写真、中央やや右のビルだ。
グレーのビルの前に、幾分小さな白いビルが建っているように見える。
だが、近づいてみるとすぐ、同じビルの模様の違いであることが解る。それでも、やや手前に、建て増しのように出っ張っているのではないかと思うのだが――
しかし、そういうわけではないのである。
厄介だ。
これだから、中央区の南側は嫌いなのである。
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