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◆ 最近は、体と生活リズムが壊れてるところです。 (2012/09/23)
 
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『探偵神宮寺三郎』シリーズをご存知だろうか?
1987年から続く長寿シリーズで、途中6年間のブランクや制作元の倒産を経ながらも、昨年第15作目が発売された大変息の長いアドベンチャーゲームである。
キャラクター原案に寺田克也を起用し、BGMはジュズフュージョン、フラグ立てに必要なのは「タバコを吸う」コマンドと独自の雰囲気を保ち続け、ゲーム界に「ハードボイルド」というジャンルを確立したとも言われている。

が、

新作が出るたび、神宮寺ファンの間でネタにされていることがある。
それが、「キャラの顔が変わりやすい」こと。
そりゃあ25年近くやっていれば……という問題ではなく、明らかに、意図的に別人に仕立て上げているとしか思えないほどに、毎回毎回人物の顔つきが異なっているのだ。

特に、探偵助手の洋子君!




「シナリオ、音楽、洋子の顔立ちのすべてが最高傑作」とされる『夢の終わりに』(6作目/98年)の洋子君。
なんか斜めっててペラい気もするが、作中でのトラウマ体験続きっぱなしの報われなさと絵の儚さが魅力的である。

で、その1作前『未完のルポ』(5作目/96年)の洋子君が、




「ハァイ、ルパン? ねえ、あのお宝が欲しいんだけどォ……」

プレステなのに、スーファミ的ドット絵。更にこの作品ではお色気シーン(※ リンク先:パンツの見えるゲームwiki って言うか何だそのwiki)もあり、神宮寺の顔も妙に若々しくエネルギッシュと言うか、田中秀幸の声で喋りそうというか、全体的に小島秀夫っぽい。




データイーストが倒産し、ワークジャムから発売された『Innocent Black』(8作目/02年)から、神宮寺と共に顔の変遷を見てみよう。この時の洋子は屈指の「乳洋子」として知られている。
また神宮寺は7作目『灯火の消えぬ間に』から頭がテレポテト化しており、顔も老けたり若返ったりと忙しい変化を繰り返すことになる。




『KIND OF BLUE』(9作目/04年)。
「亡霊洋子」として知られている。いや、知られていないが、なんか息吹き替えたら声も出さずに倒れこみそうな感じがする。
ストーリー上、神宮寺と洋子は一度別離しており、神宮寺のヤサグレっぷりがハンパでない。体格もルパン化してしまった。今にも、腕をだらんと前におろし、猫背で金庫に向かって歩いて行きそうだ。




シリーズ10作目記念作品『白い影の少女』(10作目/05年)。
個人的にはこれがベスト。ゲーム中のドット絵もGBAながら相当頑張っている。が、洋子君の言動はもう、ダメである。
このゲームには何故か洋子君育成システムが搭載されており、推理によって得たポイントを、プレイヤーの自由に、洋子君の能力に振り分けられてしまうのだ。
なのでそれがうまく行かないと、シリーズダントツの聡明さ+美人さにも関わらず「今の話からすると……こう言うことでしょうか?」という助言をことごとく外してくる事態に陥る。

ここまでのバカカワイイ洋子は後にも先にも存在しない。




『いにしえの記憶』(11作目/07年)。
KIND~の頃に比べると、2人ともふっくらして、健康そうになったものである。
ここからのDSシリーズは、本編と携帯アプリ版5編が同時収録されており、今までのように各タイトルごとに顔が変わるならまだしも、1つのロムの中で顔が変わるというミラクルを起こし始める。




『きえないこころ』(12作目/08年)。
珍しく前作からのブレが少ない。一方で携帯アプリ版は大きく変わっていくのだが。1つのロムの中に洋子君が4、5人いると考えても間違いではない。
それにしても、神宮寺さんは前髪を一本出さないと気が済まないのだろうか。




『伏せられた真実』(13作目/09年)。
骨太に、力強くなった神宮寺は良いとして、右の子はどこから連れてきたんだろう。怒った時にわざわざ口に出して「ぷくーっ!」って言いそうな、そういう勘違いした不思議ちゃんみたいだが。

ちなみに本編中の洋子君は、ちょっと仕草が生意気である。携帯電話をかけているあいだの立ち絵で、空いた方の手を腕組みしているのだ。
神宮寺が「電話の向こうでメモを取っている洋子君が想像できる」とモノローグしているあいだも腕組みっぱなしだから、思わず「取れよ!」とツッコミをいれてしまう。




『灰とダイヤモンド』(14作目/09年)。
ワーストの声高い洋……子君? 飲み会明けでついさっき路上で起き、寝ぼけて事務所に迷いこんできたみたいな感じだ。誰だ。対する神宮寺も顔から枕に突っ込んで寝てたとしか思えない髪型である。

しかしこの女性も、洋子君ではなくいち同僚として見ると魅力的ではないだろうか。お弁当分けてあげたら喜びそうな気がする。水族館に連れていったら喜びそうな気がする。頭を軽く叩いたら「あたーっ」て反応してくれる気がする。
だが、誰だ。




『赤い蝶』(15作目/10年)。
揃いもそろって新人研修受けに来たみたいな顔しやがって。
または知り合いの結婚式行くと、来賓の親戚夫婦にこんなんいるよな。


明らか。
明らかに、意図的に、別人に仕立て上げているとしか思えない。

考えるに、金田一耕助のキャストが変わるようなものなのだろう。「あ、今度この人が金田一やるんだ」みたいな。
だがそれにしたって、まいどまいど新作をプレイするたびに「今回の洋子君はこんな感じで来たかぁー」と思わせるゲームシリーズというのは、不思議である。
 

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ニコニコで見つけた顔の変遷。携帯アプリ版は全体的にクール過ぎて怖い。
 
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