雨が降るとネカフェ泊になりがちな
大将にオススメの漫画を聞かれ、はた、と困った。
大将の好みが解らないし、よしんば解ったとしても自身がどんな漫画を持っているのかを良く知らない。
そこで、いまここにある全ての本を一挙にレビューしなおすことにした。
一体誰向けなんだこの記事! とりあえず大将向けではあるけど!
あと前以て言っておくけど、そんなに持ってない、本。
それから、漫画じゃないのも混じってる。
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本棚1 上の段
大阪万博よつばスタジオ「あずまんが大王」10周年記念ムック。
数多く出されたグッズのほか、16人の漫画家によるトリビュートコミックが収録されている。
大王ファンなら買うべき大ボリュームの一冊だが、欲を言えば作家陣の色合いが少々狭かったようにも感じられる。
あずまんが2あずまきよひこ「あずまんが大王」以前のあずまんが。
「天地無用!」などパイオニアLDC系OVAの解説書用に寄稿した漫画を寄せ集めたもの。
よつばと! の元になった「Try! Try! Try!」くらいしかオススメできるものが無い。
あずまんが大王あずまきよひこ4コマ漫画に「シュール」と言うジャンルを定着させた漫画。全4巻(新装版全3巻)。
今でも普通に面白い。一番好きなのは神楽です。
よつばと!あずまきよひこそりゃあ、作者ごとに収納してるんだもの、続くわな。
あずまきよひこの連載中作品。もうすぐ9巻発売。
日常系漫画が好きな人はとりあえずおすすめ。女子供キャラが可愛い萌え漫画ではあるが、男性キャラが担当する「男友達のグダグダ感」もそこそこ面白い。
ただ多くのファンが言うほど、「誰しも楽しめる一般ウケ漫画」ではないと思う。
苺ましまろばらスィー小学生女児が不良女子高生とわいわいする話。いかにもオタ向けだけど、実はかなりレベルの高いギャグ漫画。
6巻発売中。と言うか、全6巻って言っていいんじゃないかこの作者の執筆ペース。
シュナの旅宮崎駿1983年発行。何でコレがここにあるんだ、ヴィレッジヴァンガードじゃねえんだから。
若い旅人が奴隷として売られていた姉妹に出会って助けたり助けられたり、なんかもう、駿って感じの話。オールカラー。これが380円ってすごいなと思う。
空想科学論争!柳田理科雄、円道祥之理科雄さんの本の中では一番面白い本。「ウルトラマンの行動は社会常識的にどうなのか」「ゴルゴ13に本当に向いている職業は何なのか」など議題自体が「~読本」より良く、それについてサブカルなオジサンたちが、雁首揃えて好き勝手なことを話すムードが楽しい。
怪談蒐集でおなじみの木原浩勝が、名前を一切出さずに参加しているのも面白い。
民族衣装オーギュスト・ラシネ1994年発行。オールカラー160ページなのに300円。
上手っぽいのにたまに狂うデッサンが魅力。
女子中学生の小さな大発見清邦彦静岡の私立女子中学に通う生徒たちが「発見した事」を、ただただ羅列しただけのエッセイ。
Yさんが一晩かけて観察したところ、お姉さんが寝返りをすると弟も同じ向きに、弟が寝返りするとお姉さんも同じ向きに寝返りしましたとかが延々180ページ。
私はこう言う本が大好きです。
椰子・椰子川上弘美ある主婦の日記と言う体裁を取った、不思議なショートショート集。
久しぶりに町に出ることにした。子供をきちんとたたんで押入れにしまってから、せいいっぱい着飾り、できるだけ派手な帽子をかぶった。
「お出ましになりましょう」と自分に言い聞かせ、しゃなりしゃなりと街路樹の下を歩いた。着飾った姿と派手な帽子にゴム草履が似合わないのはわかっていたが、気にしないようにして歩いた。など。
淡々と、静かに面白い楽しい本。
中でも好きな表現は、
このごろのわたしは足元が不如意で、朝から晩まで転んでばかりいる。と言う一文。
足元が不如意って。
小林賢太郎戯曲集小林賢太郎ラーメンズの公演台本集。4冊くらい出ている。ラーメンズファン以外に勧める理由は無い。
つづく
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